医療脱毛の仕組みとレーザーの種類について

医療脱毛は、毛の黒い色（メラニン）に反応する特別なレーザーを当てて、毛を作る部分に熱を加えてダメージを与え、毛が生えにくくする方法です。この施術は、医師や看護師がいる医療機関でしか受けることができません。

医療脱毛で使われるレーザーには主に3つの種類があり、それぞれ特徴や得意な肌・毛のタイプが違います。

■ アレキサンドライトレーザー
このレーザーは、メラニンにとても反応しやすいのが特徴。比較的浅い部分にある黒くて太い毛に強い効果を発揮します。

おすすめの部位：ワキやVIOなど、毛が太くて濃い部分
特徴：出力が低くても効果的で、効率よく脱毛できる

■ ダイオードレーザー
アレキサンドライトよりも少し波長が長く、肌の深いところまで届くので、いろいろな毛質に対応できます。

おすすめのタイプ：敏感肌・痛みに弱い人・幅広い毛質（産毛〜濃い毛）
特徴：痛みが少なく、日焼け肌や色黒の肌にも使える場合がある。バランスが良いレーザー

■ ヤグレーザー
3つの中で最も波長が長く、毛根が深い毛にもよく届きます。メラニンの影響をあまり受けないので、肌の色が濃い人や日焼けしている人でも使いやすいです。

おすすめの部位：VIO、男性のヒゲなど毛が深くて濃い場所
特徴：効果は高いが、痛みを感じやすいこともある

それぞれのレーザーに得意な毛質や肌質があります。脱毛を受けるときは、複数のレーザーを使い分けられるクリニックを選ぶと、自分に合った脱毛が受けやすくなります。

医療レーザー脱毛には、大きく分けて「熱破壊式」と「蓄熱式」の2種類の照射方法があります。それぞれ効果の出方や痛みの感じ方が異なり、どちらが向いているかは毛の状態や肌質によって変わってきます。

施術でどの脱毛機を使うかは、クリニックの医師や看護師が判断します。もし「熱破壊式がいい」と希望しても、肌や毛の状態によっては「蓄熱式の方が安心ですよ」と提案されることもあります。

また、どちらか一方の脱毛機しかないクリニックだと、肌や毛の状態に合わせた柔軟な対応が難しいこともあるので、両方の脱毛機を扱っているクリニックを選ぶのがおすすめです。

■ 熱破壊式レーザー脱毛
「熱で毛根を一気に破壊するタイプ」です。

高いパワーのレーザーを毛の黒い部分（メラニン）に当てることで熱を発生させ、その熱で毛をつくる元（毛母細胞や毛乳頭）をしっかり壊す脱毛法です。

効果の特徴：毛が抜けるのが早く、効果を早く実感しやすい
向いている人・部位：太くて濃い毛、剛毛、早く効果を感じたい人
注意点：痛みがやや強めで、敏感肌の人は注意が必要

■ 蓄熱式レーザー脱毛
「じわじわ熱をためて毛の成長指令を止めるタイプ」です。

低いパワーのレーザーを何度も繰り返し当てることで、毛の成長を指示する「バルジ領域」という部分にダメージを与えていきます。バルジは皮膚の浅いところにあり、そこを壊すことで毛が生えなくなります。

効果の特徴：じっくり効果が出てくる。毛が抜けるまでに少し時間がかかる
向いている人・部位：痛みに弱い人、敏感肌、産毛、日焼け肌や色黒肌にも使いやすい
メリット：痛みが少なく、肌への刺激も少ない

それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分に合った方法を選ぶことが大切です。医師としっかり相談して、肌や毛の状態に合わせたベストな方法を選びましょう！

医療脱毛は効果が高い分、部位や肌質によっては痛みを感じることがあります。
特にVIOやヒゲなどのデリケートな部位は痛みが強く出やすいため、脱毛を受けるにあたって痛みが不安な方は多いと思います。

そんなときは、麻酔の有無や料金を事前にチェックしておきましょう。クリニックによっては麻酔を無料で提供しているところもあります。痛みを我慢せずにリラックスして施術を受けたい方は、麻酔対応が充実しているクリニックを選ぶのがポイントです。

医療脱毛は保険がきかない「自由診療」のため、クリニックによって料金設定が大きく異なります。まずは、自分が通おうと考えているクリニックの料金が予算内かどうかをしっかり確認しましょう。

たとえば、男性に人気のヒゲ脱毛（5回）では、相場が6万円～15万円程度。全身脱毛となると、20万円〜30万円前後が一般的な価格帯です。ただし、毛量や毛質によっては、予定よりも多くの回数が必要になることもあります。

さらに、施術料金以外にも注意が必要です。キャンセル料や解約手数料、麻酔代などのオプション費用がかかることもあるため、プラン料金だけで判断せず、追加費用が発生する可能性があるかどうかも事前にチェックしておきましょう。公式サイトや無料カウンセリングでの確認がおすすめです。

医療脱毛は複数回の施術が必要なため、継続的に通うことを考えると「通いやすさ」はとても大切なポイントです。

自宅や職場、学校など、自分の生活圏からアクセスしやすい場所にあるクリニックを選べば、通院の負担が少なく、無理なく継続できます。また、施術の予約方法についても事前に確認しておくと安心です。電話や院内での予約だけでなく、Web予約に対応しているかもチェックしましょう。電話予約のみの場合は診療時間内に連絡する必要があり、タイミングを逃すと希望日に予約が取りづらくなる可能性があります。その点、Web予約なら24時間いつでも好きな時間に手続きできるため、利便性が高くなります。

さらに、予約の変更・キャンセルがしやすいかどうかも見逃せないポイントです。クリニックによっては、当日キャンセルに手数料が発生したり、1回分の施術が消化扱いになることもあります。急な体調不良や予定変更に備えて、あらかじめキャンセルポリシーを確認しておくと安心です。

そのほか、受付時間が自分のライフスタイルに合っているかどうかも重要。通いやすさは継続のしやすさにも直結するため、クリニック選びの際にしっかり確認しておきましょう。